How language shapes the way we think

英語の聞き取りの練習にと、かなり前にTEDのアプリをインストールしたものの、これまであまり開いたことがなかったのですが、つい先日アプリの通知で気になるタイトルが表示されたので、久々にアプリを開いてスピーチを聞いてみることにしました。

 

そのタイトルは「How language shapes the way we think」といって、言語が異なると、異なる考え方をするというものです。

 

例えば、あるオーストラリア先住民は、右や左という言葉がなく、その代わりに東西南北で伝えるというものです。左足を南東側の足と呼ぶ、といった感じです。そして、何かを時系列に並べるとき、日本語や英語のように文字を左から右に書く言語の話者は左から右に、反対にアラビア語のように右から左に書く言語の話者は右から左に並べるそうですが、先述のオーストラリア先住民の場合はどうかというと、東から西に並べるのだそうです。そうなると、自分の向いている方角によって並べ方が変わるということになります。物事を自分中心ではなく、もっと広い視点で見ているんです。

 

他にも興味深い例がいろいろあげられていたのですが、中でもはっとさせられたのが、美術館のようなところで男が屈んだときに誤って飾ってあった花瓶が落ちて割れてしまったという絵を例に、スペイン語話者はIt broke.というけれど、英語話者の場合、意図的に花瓶を割ったわけではなくてもHe broke it.と表現をするので、もしその現場を偶然目撃したのが英語話者で、He broke it.と証言したとすると、It broke.と証言する場合に比べて、罪が重くなる可能性もあるのではないか、というものです。

 

私たちが現在知っている人間の心理というものは、アメリカ英語を話す大学生の研究を元にしているので、かなり偏ったものなのだと、スピーカーである認知科学の准教授Lera Boroditskyさんは言っています。そして、このように締めくくっています。「自分はなぜこのように考えるのか、他の考え方はないだろうか、どんな考えをしたいのかということを考えてみてください」

 

外国語を学ぶということは、異なる考え方を知るきっかけになり、それはきっと自分の世界を広げてくれると、このスピーチを聞いて改めて感じました。 いろんな価値観に出会えるなんて、わくわくしてきます。

 


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